
ここまで、
「雨や低気圧」
↓
「身体が受ける刺激」
↓
「自律神経」
↓
「温度」
↓
「超短波」
という流れでお話ししてきました。
では、延寿堂では超短波をどこに使うのでしょうか?
その一つが、お腹の上部にある腹腔神経節周辺です。
腹腔神経節は、自律神経の中でも特に「交感神経系と深く関係する神経節」です。
ここから胃、肝臓、膵臓など、上腹部のさまざまな臓器へ自律神経の信号が伝わっています。
つまり、腹腔神経節周辺は、「内臓と自律神経のつながりを考える上で重要な場所」なのです。
では、交感神経と副交感神経には、どんな働きがあるのでしょう?
交感神経は、活動するときに働きやすい神経。
心拍を高めたり、血管を収縮させたり、消化活動を抑えたりして、身体を活動モードへ切り替えます。
一方、副交感神経は、休息や消化の場面で働きやすい神経。
心拍を落ち着かせ、消化管の働きなどを促します。
この二つは「どちらが良い」というものではありません。
状況に応じて切り替わりながら、身体の状態を調整しています。
ここで、もう一つ「温める」ということと関係する相談があります。
それが、冷え性や末端冷え性です。
「手足がいつも冷たい」
「布団に入っても足先がなかなか温まらない」
「冬だけでなく、夏でも手足が冷える」
こうした冷えを感じる方は少なくありません。
もちろん、冷えの原因は一つではありません。
運動量、筋肉量、血流、生活環境、食事、ストレス、自律神経など、さまざまな要素が関係します。
そのため、単純に「温めれば冷え性が改善する」と考えることはできません。
ただ、温熱刺激によって身体が温まり、血流が変化することはあります。
そこで延寿堂では、超短波による温熱を、冷えを感じる身体へのコンディショニングの一つとして考えています。
特に「お腹を温める」という方法は、手足だけを直接温めるのとは少し違います。
身体の中心部を温めることで全身の温度感覚や血流の変化を観察しながら、その方に合わせて整体などを組み合わせていきます。
「足先が冷たいから、足だけを温める」
ではなく、
「なぜ、その人は冷えを感じているのか?」
というところまで考えていく。
これが延寿堂で考える温熱ケアです。
延寿堂では、超短波を単純に「身体を温める機械」としてだけ考えません。
腹腔神経節周辺を施術部位の一つとして考え、温熱という刺激を身体に与えることで、自律神経などの失調に伴う症状へのアプローチ法の一つとしています。
それによって身体がどう反応するのかを見ながら、他の整体法などと組み合わせていきます。
もちろん、超短波が腹腔神経節だけを選択的に刺激し、自律神経を直接「整える」と断定するものではありません。
大切なのは、身体は一部分だけで働いているのではないということ。
天候、圧力、温度、神経、血流、内臓。
さまざまな刺激を受けながら、身体は常に調整しています。
今回のシリーズでは、その「身体の調整」に注目してきました。
そして延寿堂では、その考え方を実際のケアにも取り入れています。
「温める」という刺激を、あなたの身体はどう受け取るのか?
冷えを感じている方も、一度その変化を体験してみてください。
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この記事を書いた人|菊地延寿
柔道整復師・健康管理士・パーソナルトレーナー。
延寿堂整体院、延寿堂カアツ・ラボ、延寿堂カッピング・ラボを運営。
カッピング(吸い玉療法)をはじめ、整体・トレーニング・セルフケアなど、身体を「引いて、めぐらせて、動かす」ための方法を研究・発信しています。
元・日本吸い玉協会代表。現在は「きくち式カッピング × ENJUDOメソッド」として、カッピングをもっと身近なセルフケア・ペアケアとして伝えています。

