つい先日、講習会が無事終了いたしました。 講習会の中で、リスクマネジメントのはなしが以外に好評だったのですが、その日のニュースでカッピングによる、こんな事故例が海外の記事であがっていました。 Popular treatment known as ‘cupping therapy’ leaves man with seven holes in his back 躊躇しましたが、民間療法、吸い玉療法も含め、誰にでもできる(無資格でも施術できるけど治療はやってはいけないのですよ!)反面、知識や経験が乏しいとこのような事故が起きます。 医業類似行為に対する取扱いについて この記事の内容は簡単に要約すると、「民間療法で知られる吸い玉療法が男性の背中に7つの穴を残す」というタイトルで、これが背中ではなくて胸だったらまるで北斗の拳、とか冗談を言ってる場合ではなく、いわゆる五十肩の治療に通って抜缶(チャイニーズカッピング)を受け続けた結果、火傷様の傷が残ってしまったということです。 これは治療師が水泡ができたにも関わらず、その水泡をつぶさせて同じ場所にカッピングを繰り返した結果、感染症を起こしてしまったようです。 ここでいくつもの問題があります。 水泡が良いとする今までの吸い玉理論は完全な間違いです。 水泡ができてしまうと、このような感染症を起こすリスクがあるということです。 同じように瘀血と称して血を抜く行為も同じく感染症のリスクがこの水泡以上に高いといことです。 そもそも吸い玉でいう瘀血の考えかたや血を抜くことで良くなるという根拠はどこにもありません。 古代のカッピングの原点は外部からの毒の注入(ハチ、蛇、くも)などを吸い出すことであり、毒があると思い込み瀉血をするのはおかしなはなしで、献血をした人皆が身体の調子が良くなるのか?ということになります。 仮に血液が汚れている(中性脂肪が多いとか、酸性だとか)として、血液は人の身体の中を約1分で循環しているわけですから、一部の瀉血で血液が改善されるはずもないですし、赤く強い溢血斑ができた部分だけにこの瘀血が溜まってるというのであれば、死んだ人間ですね。 過去に何度も自分の血液サンプルを溢血斑の強い箇所とそうでない箇所から抽出し、位相差顕微鏡で確認しましたが、溢血斑の強いところだけがドロドロなんてありませんでした。 またカッピング後にサラサラになることもありませんでした。 カッピング後に起こる反応は、まず筋筋膜の解放(リリース)です。 次に起こるのがカップを外したあとに徐々に皮膚表面の温度が緩やかに上昇します。 よく、カッピング後に起こるだるさや不快感、呈色反応も含め「好転反応」としてしきりに、 ・「症状が発生するのは、好転反応(回復に向かう過程の一時的現象)なので、我慢してください。乗り越えれば良くなります」 ・「今悪いものが出ているので、そのまま続けるように」 ・「それは毒が出ている証拠です」 というような説明をされているところが多いと思いますが、これも間違いです。 完全な副作用を誤魔化しているだけです。 健康被害発生後も継続利用を勧められる美容・健康商品等~「好転反応」等といわれても、健康被害が出たら利用を一旦中止しましょう!~ 吸い玉って副作用がない安全なものじゃないの?って思うかもしれません。 でもどんなにいいものであっても、使い方を間違えればこのような大事故にに繋がり、もはや過誤ではなく、傷害です。 簡単に見える吸い玉療法をなめてかかると痛い思いをします。 他のサロンや中国式カッピングを受けた方からの相談やクレーム情報も僕のところに集まります。 日本人には日本人にあった施術が好ましいのです。 古くから日本人は温泉を好み、湯治という病気やケガの回復を図るための療養を行ってきました。 現在では、ケガの回復には患部の温熱療法が最終的に必要ということも証明されています。 大切なのは安全に効果的に行うためのガイドラインを知ることです。 どういう場合にこの施術が向いているのか? どういう人にはやってはいけないのか? 安全に行うための最適な吸引圧(Kpa)は? 時間は? カップの数は多いほうがいいのか?少なくていいのか? カップの大きさは? ガラスカップとプラカップ、シリコンカップの違いとメリットは? 何故メーター付きが必要なのか?何故電動ポンプが必要なのか? まだまだありますが、これらを明確に答えられる人は僕の講習会を聴いた方以外いないと思います。 僕が知る限り、吸い玉療法に関するどの書物も中医学ベースで記されるものばかりで、現代の医学にマッチングするものは見当たりません。 これは吸い玉療法に限りません。 施術を行う側はもちろんのこと、施術を受ける側もちょっと調べればわかることです。 僕のところへカッピングや治療に来られる方は、カッピングを専門的にやってるからという理由だけでなく、国家資格を持った先生だからと、全国から来院されています。 今後、吸い玉療法という言葉を使わなくても、「引圧」に着目した業者やセラピストも増えるでしょう。 ただ着けるだけのカッピングは単なる値段合戦になり(すでにうちの近所というか、並びでは500円でやっています(笑))チャイニーズカッピングは差別化にはなりません。 人の健康に携わる治療や施術が500円とかでできること自体に受ける側のあなたは不安を感じませんか? 大切な身体をそんな価値観で診てもらうこと自体、自身の価値を下げていませんか? 僕は国家資格を取る以前から、様々な講習会やイベントに足を運び、自ら研究し、売り上げは院に投資続けて、常に最新の機器を導入してきました。 なので、結果がすぐに出るのは当たり前なんですが、僕からするとこの業界自体が一部を除いてまだまだ遅れています。 だから一般の方からは、「整体もやった、鍼もやった、カイロもやったけどダメだった」という声しか出てきません。 昨日はトライアスロンの強豪の方がいらして、ケガがもとで3年も休んでいたとのことでしたが、1か所の患部を数分の施術で変化させたことに驚かれて、また大会出れるかもと喜んでいました。 今日も脊柱管の狭窄や膝の故障で3年間ずっと症状が改善されないとのことで来院されましたが、着替えるときは娘さんが介助して6分以上かかっていたのが、施術後は娘さんが車に戻っていたので、一人で着替え、3分ほどで出てきました。 「一人で着換えられましたね」と言ったら、「本当だ!」って驚いていました。 どれも「五十肩がたった3分で改善できる○○療法」みたいなインチキ施術ではなく、全て物理療法を効果的に使った結果です。 同じ機械を使っていても、効果の出し方は出力や時間、当て方などで大きく変わります。 特に超音波を接骨院で、「痛いところに当てて動かしていて下さい」っていうのよくあると思いますが、これダメな接骨院です。 超音波使いこなせない柔道整復師多いです。 というか、僕の研修してきた整骨院の先生方、誰一人物理療法わかっている人いませんでした。 そもそも、保険の為にただ時間稼ぎでやってるところばかりで、ひどい場合は全く機械がないところも。 これじゃ、一般の患者さんは「電気療法は効かないよね」って言われてもしょうがないです。 みなさん、僕の院に来て機械の効果に驚かれていますが、世の中のセラピストも一般の方も手技療法を過信しすぎています。 手だけでできることって限界ありすぎなんです。 といいつつ僕も最初は手技でカイロプラクティックやPNFなどもやっていたので、(最近また人気なので復活していますが・・・)手技は否定はしませんが、手技でダメだったものは他の整体行っても変わりませんよ。 所詮どんぐりの背競べです。 治療は「お試し」とかあり得ないし、セミナーとかネットで、10分10000円でリピートとか、どんなに偉そうなこと言ってても、ホームページ見たら初回お試し1日限定○名1000円!とかほとんどだし、実際のとこ何名来てるかなんてわからないですしね。 何か月待ちとか謳っていて、予約の電話したら希望日全部OKだったとかよく聞きます。 ホームページは都合のいいことだけ、好き勝手宣伝できますからね。 長くなりましたが、見よう見まねでできたつもりものものは所詮、価値を添えられないので平気で値段を下げています。 自分で自分の首を絞めているのがわからないセラピストたちです。 安いものは安いなりです。                      ...

前回の記事にも書きましたが、YOUTUBEを見たという方からの問い合わせが増えてきました。 それもダイレクトに電話がかかってきます。 中でも香港在住の日本人女性のエステティシャンの方からの問い合わせは面白い内容でした。 最近のサロンさんの傾向として、「かっさ」や「コルギ」といったものと「吸い玉」を取り入れたいという話が良く出てきます。 極端なことを言うとスライド法ができれば、吸引しながらスライドするこのテクニックの方が安全でデトックス作用も高いのはお分かりいただけるかと思います。 コルギに関しては・・・やめておきましょう。 解剖生理学をよく理解しいれば、その療法の理論と結果が効果的であるのかどうか判断はつくと思います。   現在の医療では「陰圧閉鎖療法」という術式が傷ややけどなどの治療に用いられています。 陰圧を用いているという点で吸い玉との共通点があります。 この辺から、陰圧が血管に対する拡張作用や皮下の血流増進などに関して裏付けが取れないか対策中です。 少しでも早く「吸い玉理論」が確立できるよう努力しております。   はなしは戻りますが、 香港に限らず海外のカッピング事情はといいますと「チャイニーズカッピング」と呼ばれる火缶法を用いるのが主になります。 あるいは韓国製の手動ポンプを使うか?のどちらかです。 さて、そこで海外のスライドカッピングとはどのようなものなのでしょう? こちらの映像はアンダーアーマーというスポーツ関係のアパレル・フットウェア専門会社のCMで使われているものです。 ちょうど1分30秒くらいのところです。 マイケル・フェルプスというアスリートスイマーのボディメンテナンスにスライドカッピングのシーンがほんの一瞬ですが流れます。 カップを二つ持って操作しているので、背部の筋のリリース(解放)が目的だと思いますが、あまりの痛さのせいか次の瞬間、顔をしかめています。 火缶法でガラス玉を吸着させるため、圧力は調整できずにスライドをかけるのでかなり痛いです。 過去の実験では内部の圧力は40Kpaくらいにまでなります。 吸い玉の経験のない方はその圧力がどの程度なのか判断しづらいと思いますが、これを吸着させて動かされるとかなりキツイです。 また手動ポンプもメーターの付いてるものは見当たらず、どうも感覚的に吸引しているのがほとんどのようです。 今回香港からお問い合わせがあったのは、当協会で指導する電動ポンプを用いた、滑らかなスライドテクニックに興味を持たれ、それを香港で広めたいという内容でした。 こちらの動画を参照ください。 滑らかにスライドを繰り返しているのがおわかりでしょうか? これを海外で体験させたら、確かにうけるでしょうね。 特にウェーブ法は僕が考案し、メーカーに特注で作ってもらったものですから。 適切な圧力で調整しながら行えばリラクゼーションにもなりますし、温熱療法と組み合わせれば美容にもなります。 スライドテクニックは見よう見まねですぐにガラスカップを操作できるものではありません。 また顔、首、肩、腕、胸、腰、臀部、大腿部、スネ、ふくらはぎ、かかと、足裏とスライドを行うにはカップの大きさ、圧力、肢位が重要になります。 まだまだ知られていない、こんな人もカッピングをしている!NAVERまとめのいいね!やシェアのご協力お願いいたします。 日本吸い玉協会及び延寿堂のYOUTUBEのチャンネル登録、いいね!シェアをよろしくお願いいたします。 同じく、Facebook、Twitterもフォローお願いいたします。...

おかげさまで、YOUTUBE動画を見た方からの直接の問い合わせが増えてきました。   コメントではなく、ダイレクトに電話が入るのがすごいですね。   昨日は山口県、今日は九州の福岡からです。   そして昨日新規で来院された女性は偶然ですが、先日ブログ記事で紹介させていただいた米川英之さんの大ファンでした。   しかも富山の前の長野のライブに行ってたのだとか。   偶然ってすごい!   で、主訴は肩こりですが、膝の痛みと顎の痛みもあるとのことで、肩と膝を診ていきました。   吸い玉に関してはこちらの動画をご覧くださいね。 どんな風に施術してるのか一発でわかります。   大抵の方は驚かれますが、ほんと、初診です。 次に入ってくるクライアントさんが、「今の方、もうここ長いんですか?」とかよく聞かれますが、初診ですと答えると「常連さんかと思いました!」と驚かれます。   そんな感じで14年やってます。(笑)   身構えるような治療院ではないのでご安心ください。 吸い玉も足裏のウェーブに感動してもらい、最後に超音波コンビネーションで肩こりと膝の痛みを数分でとっちゃいました。 次回はご主人と一緒に来てくれるそうです。    ...

  過去14年間、当院で吸い玉、カッピングをされた方の画像です。 人によって溢斑の出かたは様々です。 リーブ法、スライド法、ウェーブ法の他に、コンビネーションカッピングやイノクレーターを使った吸い玉療法などをご紹介します。          ...

平成27年の1月に野球のプレー中に肩を負傷して、その後腕が上がらなくなりホームページを見て来院。   そのころの様子はこちらのフリートーク動画で。 今回はいつものコンディショニングに加え、足を踏まれたことによるふくらはぎの治療について。   まず、ケガの際はRICE処置を施すと、痛みやその後の回復が変わってきます。   RICEとは 意外とこれが出来ていないスポーツマンが多いのと、僕が以前加入していた接骨師会の柔道大会などの救護でもこのアイシングがしっかりと出来ていないのがプロとして恥ずかしかったですね。   僕が毎年頼まれて行ってる空手大会の救護では、この氷嚢がすごい人気というか、常に足りない状態です。   打撃系は、試合中にどんどん熱を持って腫れてきますから、湿布程度では治まりません。   湿布では冷やす効果がないのでだめですよ。   痛みを抑えるという点ではありですが。   捻挫や打撲で腫れが酷くなるのは5~6時間後です。   しっかりとアイシングするには氷嚢がベターです。 皮下出血と腫れによる二次的な細胞の壊死が治りを悪くさせます。   またいつまでも冷やしていても患部は良くなりません。   出血や熱感が治まったら、今度は温熱を入れていくのが重要です。 今回は特に皮下出血や腫れもないのですが、撮影協力してもらいました。 赤外線サーモグラフィーによるアイシングのビフォーアフター画像です。 しっかりと冷えてるのが確認できます。   特に冷やす必要もなかったので、超音波で血流促進させます。 肩のコンディショニングもしつつ、背中と腰のアプローチも同時に行います。 動画はこちら。 ...

北区より、最近職場の移動により本の製本工場で本を持ち上げて移動する作業が増えたことで、膝、腰、手首に違和感ありで来院。   まずは手から、まだ症状が進行していないのでハイボルテージ治療のみで十分効果が出ました。   時間にして両手で約5分。   まさかの即効に驚かれましたが、間髪入れずに腰の治療を。   といっても全身ですが。 ここからは動画でご確認ください。(笑) 良かったら、YOUTUBEの延寿堂チャンネルの登録(カエルのマークをクリック!)と動画へのいいね!をポチッとお願いします。      ...

いつも国分寺から通ってくれる30代、JRの職員さん。   初診は平成20年なので、もう8年になります。   趣味は野球で、ギックリ腰で来院されたのがきっかけです。   その間、治しては1年後にまたギックリを繰り返し、3~4回くらい目でやっと定メンテナンスの必要性に気付いてくれました。   こういう方非常に多いです。(笑)   いまだに、「また痛くなったら来ます」という人もいますが・・・   で、定期メンテナンスのおかげで「ほんと、ギックリにならなくなりました!」とのことです。   最近では野球の他にランニングに目覚め、ちょこちょこ大会に出るようになりました。   そのサポートと普段の疲労回復をさせてもらっています。   ハーフマラソンに出るとのことで、足回りのチェック。   どうも膝の裏に違和感があるようなので、膝を中心にメンテナンス。   最後はキネシオテーピングで仕上げ。 貼り方の動画はこちらをご参考に。 良かったら、YOUTUBE延寿堂チャンネル登録と、いいね!クリックお願いします。 いくつかのテーピングを複数入れるのをコレクションテープと呼んでいます。 本人の希望でKTテープも購入してもらい、貼り方も指導いたしました。 更に膝にはちょっと新しい貼り方も入れてみました。 自己ベスト更新できたかな?...